マイクロレンズ買うならどっちだ?“MC50mmf/2.8vsMC105mmf/2.8VRS”
どうも、ぎーたすです。今回はリーク情報解禁時より気になっていた、人気のマイクロレンズを公式ホームページやサンプル画像を参考にどちらを買うべきなのか?を考察してみようと思います。焦点距離が違うので使用は異なるもののどちらも魅力的なレンズになっているので、「どちらを購入したら満足をするのか?」「撒餌レンズのように低価格帯でもないので簡単には決められない」と迷っている方も多いでしょう。そこで現在ラインナップされているフルサイズ対応のZマウントレンズを最短撮影距離と価格の2項目に絞って比較してみます。
マイクロレンズという選択肢
Zレンズの描写力は色々な方がYouTubeやブログで紹介し、定評のあるレンズだという事はわかっています。選択肢として単焦点やズームレンズもありますが何故マイクロレンズなのか?ここについては個人的見解を占める割合が多いのですが、最短撮影距離の短さがやはり魅力的です。テーブルフォトや物撮りはもちろん、色々な撮影場面で「もっと寄った構図を撮りたい」「ここだけピンポイントに寄って表現したい」と思ったときに、単焦点やズームレンズでは限界を感じます。「もっと寄って撮りたい」という撮影欲求を満たしてくれるのが“マイクロレンズ”です。現在ラインナップされているFXのみのレンズで最短撮影距離と価格について以下の表にしてみました。
レンズ名 | 最短撮影距離 | 価格 (希望小売価格) |
Z 50mmf/1.2S | 0.45m | ¥309,320 |
Z 14-24mmf/2.8S | 0.28m(ズーム全域) | ¥352,000 |
Z 14-30mmf/4S | 0.28m(ズーム全域) | ¥186,450 |
Z 24-50mmf/4-6.3 | 0.35m(ズーム全域) | ¥58,300 |
Z 24-70mmf/2.8S | 0.38m(ズーム全域) | ¥336,050 |
Z 24-70mmf/4S | 0.3m(ズーム全域) | ¥150,150 |
Z 24-200mmf/4-6.3VR | 0.5m(焦点距離24㎜)0.54m(焦点距離35㎜)0.55m(焦点距離50㎜) 0.58m(焦点距離70㎜)0.65m(焦点距離105㎜) 0.68m(135㎜)0.7m(焦点距離200㎜) | ¥139,480 |
Z 20mmf/1.8S | 0.2m | ¥156,530 |
Z 24mmf/1.8S | 0.25m | ¥150,260 |
※ Z 28mmf/2.8(Special Edition) | 0.19m | ¥42,790 |
Z 35mmf/1.8S | 0.25m | ¥125,400 |
Z 50mmf/1.8S | 0.4m | ¥91,850 |
Z58mmf/0.95S Noct | 0.5m | ¥1,265,000 |
Z 85mmf/1.8S | 0.8m | ¥118,800 |
Z MC 50mmf/2.8 | 0.16m | ¥94,160 |
Z MC 105mmf/2.8VRS | 0.29m | ¥144,320 |
Z 70-200mmf/2.8VRS | 0.5m(焦点距離70㎜)0.63m(焦点距離85㎜)0.68m(焦点距離105㎜) 0.8m(焦点距離135㎜)1.0m(焦点距離200㎜) | ¥354,530 |
マイクロレンズを選択する理由として撮影最短撮影距離以外で選ぶ理由とすれば現在あるレンズ資産の運用や価格面を考慮し、ズームや単焦点はFマウントの純正レンズやサードパーティー製のレンズで入手しても使用用途に大きな支障はないかなと思います。
NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
マクロ撮影からスナップ、テーブルフォトまで幅広いシーンで気軽に写真表現を楽しめる、小型軽量の高性能マイクロレンズ※
Nikon公式ホームページより
50mmの焦点距離は扱いやすく上記引用でも述べたように幅広く撮影が可能です。50mm単焦点に比べれば数値上ではf値1.8(1.2)に比べf値2.8と明るさは劣るものの、サンプル画像を見る限りでは背景のボケ感に然程の差はないように思えます。また、単焦点に比べ寄った撮影が可能な分、撮影の幅はグンと広がるように思います。また、標準ともいえる50mmの画角でもあるため初心者でも癖がなく扱いやすいでしょう。
NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
マクロ撮影からポートレートまで、ひと際美しいボケと高い解像力とのコントラストが目を惹きつける、最高峰の中望遠等倍マイクロレンズ※
Nikon公式ホームページより
先ほど紹介したMC50mmに比べMC105mmは焦点距離が105mmであり中望遠のレンズになるため撮影シーンを選ぶレンズかと思います。ただ、こちらの方が私的には単焦点レンズも含めて比較してみても群を抜いて魅力的に思います。中望遠単焦点の85mmf/1.8S同様Nikon最高峰の描写性能を持つS-Lineでありながら85mmにはついていない手振れ補正効果の高いVR機構も搭載されています。これだけの性能を備えながらも価格は12万弱とコスパも優秀。MC50mmみたいにテーブルフォトには若干厳しい所はありそうですが、ポートレート撮影では心強い味方になってくれそうです。
Fマウントとの比較
価格面を抑えるのであればFマウントのマイクロレンズという選択肢もありますが、フルサイズ対応が105mのみとなっているので、Fマウントの105mmとZマウントの105mmのスペックを最短撮影距離・最大撮影倍率・寸法・質量・価格の6項目を比較してみます。
AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED | NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S | |
最短 撮影距離 | 0.314m(等倍) | 撮像面から0.29m |
最大 撮影倍率 | 1.00倍 | 1倍 |
寸法 | 約83㎜(最大径)×116㎜(バヨネットマウント基準面からレンズ先端まで) | 約85㎜(最大径)×140㎜(レンズマウント基準面からレンズ先端まで) |
質量 | 約750g | 約630g |
価格 (希望小売価格) | ¥134,750 (※最安値¥88,020~中古最安値¥50,700~) | ¥144,320 (※最安値¥116,820~中古最安¥113,800) |
焦点距離は同じでも最短撮影距離の比較では約2.4㎝も差があります。ボディがZシリーズであればFTZを介しての使用になるので距離がもう少し開く可能性はあります。また、質量についてもレンズ単体で約120gの差がありますが、FTZを含めればプラス135gとAF-S105㎜の方は約1㎏近い重量になってしまいます。描写力については公式ホームページのサンプル画像を比較する限り大きな差はないように思いますが、細かく見ていけば色味やボケ感といったところはレンズ機構の違いによる差は若干ありそうです。印象としては“柔らかい雰囲気なのがAF-S105㎜”“柔らかさの中にもシャープさを出しているのがMC105㎜”といったところでしょうか。
まとめ
MC50㎜とMC105㎜双方とも調べれば調べるほど魅力的な良いレンズです。個々人の使用用途が異なるので、どちらが良いというのは決めかねますが、自身の撮影スタイルに合わせて決められることをおススメします。私の場合撮影スタイルが中望遠寄りの方が好みなため現段階ではMC105㎜を考えています。価格面だけで言えば圧倒的にAF-S VR 105㎜がコスパに優れているでしょう。しかし、レンズ一本でも無数の表現力があり色々な作品が出来上がるかと思います。今回はマイクロレンズに的を絞ってみましたが、改めてZレンズの性能の素晴しさがわかりました。描写力・撮影スタイル・価格等々を考慮し自身に合ったレンズ選択をしてみてはいかがでしょうか。